悲しい知らせが届いたあの日から
ちょうど1週間が経ちました。
いろんな思いが溢れ、気持ちが落ち着かずにいましたが、
今日はKちゃんのお母様のことについて記したいと思います。
FRAIS25周年記念公演に出演していただく予定だった初等科のKちゃん。
「くるみ割り人形」のロシアの踊りや、コンテ作品「世界一美しいもの」のリハーサルもはりきって参加されていましたが、昨年11月にFRAISを退会されることになりました。
Kちゃんのお母様は3年半前から闘病されていて、入退院を繰り返しながら治療を継続されてきました。
Kちゃんママはバレエが大好きで、Kちゃんがまだ赤ちゃんの頃からずっと「FRAISでバレエを習わせたい!」という夢がおありでKちゃんが3歳になる前にその夢を叶え、Kちゃんがもうすぐ小学2年生になるというところまで様々な面で支えてくださいました。
FRAISのいろんな行事にも積極的に参加してくださっていたので、お話させていただく機会も多く、いつも彼女の心穏やかで優しい表情やお声に癒されていました。
「次の目標は⚪︎⚪︎⚪︎に参加することです!それに向けて治療を頑張ります!」
と、いつも目の前のことに向けて懸命に生きてらっしゃいました。
そんな中、病が進行し、バレエスタジオに上がる階段を上れなくなり、車の中でレッスンが終わるのを待たれたりすることも多くなってきました。(それまでレッスンのご見学をされるのがお好きでした)
それからご実家のある北海道からお父様がなん度も往復されたりと、ご家族の最大限の助けもある中、いよいよFRAISに通うことができなくなりました。
製作中のFRAIS25周年記念公演のポスターにはKちゃんを掲載したままにして「一緒に舞台に立っていただくつもりでわたしたちも頑張ります」と、お伝えしました。

治療の経過のメールをいただくたびに、喜んだり、心配したり、また喜んで心配して・・の繰り返しの日々でした。
辛い治療を受けていらっしゃるのを知っていたので、返信が大変だろうと思い頻繁にはメールできませんでしたが、わたしの短い文章にも、丁寧に長文で返信くださいました。
その文面はいつも希望と感謝と愛に満ちていました。
最後にやりとりさせていただいたのは1月5日。
「治療が一旦落ち着きましたら、妙見石原荘に連れて行ってくれると主人が約束してくれましたので、それを楽しみに治療を頑張ります。いい季節に行けますように・・!」
そしてそのわずか1週間後に天国に旅立たれました。
本当に愛情深く優しい女性でした。
「娘の成人式の姿を見るまでは絶対に生きます」と仰っていた笑顔を鮮明に思い出されます。
まだ幼い小学1年生の一人娘を置いて旅立つ思い・・どれだけのお気持ちだったかと想像するだけで、涙が止まりません。
そして、人生において、最も辛い出来事は、愛する人を失うことです。
残されたご家族に思いを馳せる時、過去のわたし、そして家族のことを思い出しています。
教会の「前夜祭(お通夜)」で久しぶりにお会いしたお顔は、辛い闘病生活を微塵も感じさせないほど、美しいものでした。
柔らかく微笑んで眠ってらっしゃいました。
彼女のお人柄、生き様を全てあらわしているようでした。
教会で参列者と共に讃美歌を歌う時、わたしたちまでが彼女の愛と感謝に包まれているような、この世と天国の境目がないような、不思議な感覚に包まれました。
そして、ここまで精一杯頑張られて、本当にお疲れ様でした・・!という気持ちにも満たされました。
FRAISに入会される前からずっとFRAISのブログを開いてくださっていて、闘病中入院中もFRAISのblog、FRAISちゃんねるをご覧下っているということでした。
時々、記事に関する感想も寄せてくださったりました。
ブログの中でメッセージになることを書きたいと思ったこともありましたが、やはりプライバシーもありますので書くことができませんでした。
天国にいかれてから、初めてこうして彼女について書くことになりました。
「FRAISが大好きなんです、バレエが大好きなんです
3月の舞台が大成功しますように私も陰ながら応援させていただきます!」
そう仰ってくださいました。とても美しい笑顔でした。
その思いをしっかり受け取り、25周年記念公演を成功させたいと思います。
これまでたくさんの方々に支えられてFRAISはここまで続けることができました。
Kちゃんのお母様もその大切なおひとりでした。
彼女の笑顔とお声、生き様を決して忘れることはありません。
Kちゃん、そしてKちゃんママと関わり合いが多かった初等科さん、幼児科さん。
まだ沈んだ気持ちで過ごしていらっしゃるお母様方も多いと思います。
彼女の明るい前向きな笑顔を胸に、これからも共に過ごしていきたいと思います。
たくさんの愛をくださったKちゃんのお母様に心から感謝しています。
(Kちゃん、またいつでもFRAISに遊びに来てください!)
ありがとうございました。。
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